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壺形吸虫症
壺形吸虫症(つぼがたちゅうしょう)は、主に家畜や動物に感染し、時折人間にも感染する寄生虫の感染症です。この疾患は壺形吸虫(学名: Fasciola hepatica)によって引き起こされ、肝臓や胆嚢に感染部位を形成します。以下では、壺形吸虫症の原因、症状、診断、治療、予防について詳しく説明します。

●壺形吸虫の生態
・生態: 壺形吸虫は淡水域の藻類や水草を食べる中間宿主の巻貝に幼虫として感染し、その後、感染した巻貝から放出された壺形吸虫の幼虫(メタセルカリア)が水中に放出されます。
・宿主: 壺形吸虫の最終宿主は草食動物で、家畜(牛や羊など)がよく感染します。人間も飲食物や水を介して感染する可能性があります。
・感染経路: 感染は、壺形吸虫の卵が動物の糞から排泄され、水中で孵化してメタセルカリアになり、中間宿主である巻貝に感染し、再び水中に放出されます。最終宿主が川や湖の水を摂取することで感染が広がります。
●壺形吸虫症の症状
壺形吸虫症の症状は感染の程度により異なりますが、一般的な症状には以下が含まれます。
・腹痛: 感染が進むと、右上腹部に痛みや不快感が現れることがあります。これは感染が進行し、肝臓が損傷を受ける結果です。
・発熱: 発熱が見られることがあります。炎症反応や免疫応答によるものです。
・肝機能障害: 肝機能の低下が起こり、黄疸や肝不全の兆候が出ることがあります。
・腹水: 感染が進行すると、腹水がたまることがあります。
・食欲不振: 症状が進むと、食欲不振が生じ、体重減少がみられることがあります。
●壺形吸虫症の診断
壺形吸虫症の診断は、臨床症状や患者の既往歴とともに、以下の検査が行われることがあります。
・血液検査: 血清学的検査により、特定の免疫グロブリンや肝臓酵素の増加が確認されることがあります。
・画像診断: 超音波検査やCTスキャンを使用して、肝臓の異常や胆嚢の変化を観察することがあります。
・糞便検査: 壺形吸虫の卵が糞便中に見つかることがあり、感染の証拠となります。
●壺形吸虫症の治療
・壺形吸虫症の治療には抗寄生虫薬が使用されます。代表的な薬物としてはトリクロサンなどがあり、これによって虫卵や成虫を排泄させることが期待されます。治療の過程で肝臓の損傷が進んでいる場合は、肝臓のサポートが必要となります。
●壺形吸虫症の予防
壺形吸虫症の予防策には以下の点が挙げられます。
・飲食水の安全確保: 生水や未処理の水の摂取を避け、安全な飲食水を摂るように心掛けます。
・食品の十分な加熱: 特に水草や藻類を摂る際には、適切に加熱調理することで感染リスクを軽減できます。
・衛生慣行の徹底: 手洗いや衛生慣行を徹底することで、感染の予防が期待できます。

壺形吸虫症は感染が進むと重篤な肝臓の損傷を引き起こす可能性があり、早期の診断と治療が重要です。感染のリスクを軽減するためには、予防策の徹底が欠かせません。



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